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読書メモ:『生活者発想塾』 博報堂生活総合研究所

文字が大きくてさらりと読める内容ながら、
なかなか参考になる部分が多かったと思う。
ああ、なるほど、そういう見方もあったか、
そうやって聞いてみると確かに面白いな、と思うことがあって。

たとえば、気になることを集めてみようという事例で、
東京マラソン2010の申込者数272,134人、出走者32,080人だったこと。
この人の波は一体何なのか?
ひとときの大衆経験を欲しているのではないか、という仮説を提起していたけれど、
それ以外にもこの数字から考えさせられることは出てきそう。

なんとなくニュースを見ていて、へー流行ってるんだなー、
と思っていたらそれでも済むのだけど、
リサーチャーとしては、なんでそんなにそれに人が集まるんだ?
っていう、普段から気にするという視点は必須だし、
そこに自分なりに仮説を立ててみるということ、
できたら何かしら調べてみるということが大事だよなあ、と思った。

この調べるという部分では、

いい答えは、いい問いから生まれます。
と、いくつかの面白い聴取の方法が掲載されている。
たとえばテストの穴埋め問題のような形式で、
テレビへの気持ちを聴取する方法。
テレビは(  )に似ている、テレビの敵は(  )だ、みたいな。

それから紙芝居みたいな絵に吹き出しをつけてセリフを書いてもらう方法とか、
あるモノを書いておいてそれとつながりを感じるものを書いてもらい、
そのつながりの理由を書いてもらう方法とか…。
ただ、これらの方法は面白いけど、分析はわりと大変かもしれない。

心の中の数字を取り出す、という章はとても面白いと思った。
たとえば、

「オジサン」って何歳から?
「近所」って自宅から何メートルの範囲?
「一瞬」って何秒?
「ちょっと一杯」って何分以内? などなど

確かにこういうのって定義は不明確で、
世の中の意識としてどのくらいなんだろう?っていうのを数字にしてみるのは面白そう。
ちなみに男性がオジサンを感じるのは42.4歳、女性は44歳なのだそう。
ふーん、なるほどね。

あとは写真の収集というアプローチも紹介されていた。
幸福を感じる写真を撮ってきてね、とか、安心の素を撮ってきてとか。
画像の収集っていうアプローチは、
これも分析はなかなか難しいだろうけれど、
個々の心象風景というか、イメージが汲み取れそうな感じはするかなあ、と。

最後に定量データのトレンドについていくつか述べられていたのが気になった。
この章は自分も定量調査をよくやるので、うんうん、と納得。
意外ときれいに変化は見えてくるし、逆に変わらないことも大事だったりする。
トレンドが一直線に変わらない、ってなんかつまらないんだけど、
でも実はそれってすごいことなんだよなー。

とまあ、生活者の姿を考えるために視点や方法論を具体的に紹介してくれている本。
もちろんほんの一部に過ぎないだろうけど、
参考になる情報が多かったし、使ってみようと思うものもあってよかったかな。

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博報堂生活総合研究所

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